鳩山町図書館の施設と設備の特徴|地域に根ざした知的拠点としての魅力を徹底紹介
鳩山町立図書館は、埼玉県比企郡鳩山町松ヶ丘3-19-1に位置する町立の公共図書館です。1989年に開館し、2019年に開館30周年を迎えました。地域の知的拠点として町民はもちろん周辺地域の在住・在勤・在学者にも開かれており、蔵書から視聴覚資料まで幅広く提供するほか、子どもから高齢者まで誰もが利用しやすいバリアフリー環境が整備されています。本記事では、鳩山町立図書館の施設と設備の特徴について、閲覧席やWi-Fi環境、視聴覚資料の充実度、バリアフリー対応状況を中心に、館内レイアウト、開館時間、利用方法、地域との関わりなどを詳しく解説します。
開館時間・休館日
- 開館時間: 火曜日・木曜日・金曜日・土曜日・日曜日は 9:30~17:00、水曜日のみ夜間延長で 9:30~19:00 まで開館しています。ただし5月~9月の夏休み期間中の土日は閉館時間が1時間延長され9:30~18:00となります。
- 休館日: 毎週月曜日(祝日と重なる場合は翌火曜も休館)がお休みです。また祝日は基本的に休館ですが、特例で5月5日(こどもの日)と11月3日(文化の日)が開館となる年もあります。年末年始(12月29日~1月3日)や特別整理期間(蔵書点検のための長期休館)も休館となりますので、来館前に公式サイト等で最新情報を確認してください。
所在地・アクセス
鳩山町立図書館は鳩山町役場に近い住宅街に立地し、館内敷地に無料駐車場(約70台分)を完備しています。車での利用でも駐車に困ることはなく、周辺にも時間貸し駐車場が点在しています。また公共交通では、東武東上線高坂駅から川越観光自動車バス「鳩山ニュータウン線」に乗車し、「鳩山高校」バス停で下車徒歩約3分、または「鳩山高校入口」バス停で下車徒歩約4分でアクセス可能です。
館内レイアウトと閲覧席
鳩山町立図書館は地上2階建てで、1階には一般書コーナー・新聞雑誌コーナー・郷土資料コーナーと閲覧席が配置され、2階は児童書・絵本コーナーと学習スペースが設けられています。館内には自由に使える閲覧席が約40席あり、こぢんまりとしながらも静かに読書や学習ができる環境です。夏休み期間には館内の会議室を臨時の自習室として開放し、席数を増やして対応しています。この自習室では飲食可能な時間帯を設けるなど、学生が長時間学習できるよう配慮された運用が行われています。テスト前など繁忙期は朝の開館直後から席が埋まることもありますが、水曜の夜間開館日は比較的空いているため、目的に応じて時間帯を選ぶと良いでしょう。
Wi-Fiと情報検索環境
館内には無料Wi-Fi(無線LAN)が完備されており、館内どこでも自由にインターネットに接続できます。利用者は自身のノートPCやタブレット端末を持ち込んで調べ物や作業を行うことも可能で、電源コンセントの利用については各自でバッテリー等を準備する必要があります(館内に明示的な電源席はありません)。館内には蔵書検索用のOPAC端末(検索用パソコン)も設置されており、所蔵資料の場所や貸出状況をすぐに調べることができます。また、貸出中の資料や自身の貸出状況を確認できるセルフサービス端末もあり、貸出データの印刷や利用カード情報の確認が可能です。さらに、本のページに挟んで紫外線照射で除菌・消臭を行う図書除菌機も設置されており、利用者は自由に本の除菌サービスを利用できます。
コピーサービス
図書館では館内資料に限りコピーサービス(有料)を提供しています。コピー機はモノクロ・カラーに対応しており、コピー代は白黒1枚10円、カラー1枚50円程度となっています。コピーの受付時間は閉館15分前までです。印刷物の持ち込みコピーは著作権法に抵触しない範囲で利用可能ですが、基本的には図書館所蔵資料の範囲内でのコピー利用となります。必要な箇所をコピーする際は、職員に所定の申込用紙を提出し指示に従ってください。
視聴覚資料コーナーと充実度
鳩山町立図書館では書籍だけでなく、視聴覚資料(CD・DVD等)の収集・提供にも力を入れています。館内にはAVブースと呼ばれる視聴覚コーナーがあり、ヘッドホン付き視聴席が3席用意されています。利用者は貸出中でない館内のCDやDVDをその場で視聴することができ、音声や映像を楽しむことができます。視聴覚資料の館外貸出も行っており、登録利用者はDVDや音楽CDなどを2点まで1週間借りることが可能です。最新の映画や話題の映像作品、学習用ビデオから往年の名作映画まで、幅広いジャンルのAV資料が所蔵されており、その充実度は地域でもトップクラスです。さらに毎月第2土曜日の午後には館内のシネマホールで映画上映会が開催されており、入場無料・先着順で誰でも参加できます。このシネマホールは約70席のミニシアター仕様となっており、家族連れにも人気のイベントです。図書館のAVサービスは鑑賞用設備と資料の両面が充実しており、子どもから大人まで多くの人が映像・音楽資料を楽しめる環境となっています。
バリアフリー・多世代対応
鳩山町立図書館は、すべての利用者が安心して利用できるようバリアフリー対応が徹底されています。館入口は段差のないスロープ設計で、館内各フロアへはエレベーターで移動可能です。館内には車いす利用者対応の多目的トイレも設置されており、おむつ交換台や非常呼出ボタンも備えています。敷地内には身体の不自由な方向けの身障者用駐車スペースも用意されており、車いすでの来館もスムーズです。
障がい者や高齢者へのサービスも充実しています。館内には視覚障がい者向けの点字図書や録音図書(音声で内容を聞けるオーディオブック)が所蔵されています。また、活字が大きく読みやすい大活字本(大型活字本)も多数揃えており、高齢で細かい文字が読みづらい方にも配慮しています。聴覚に不自由のある方への対応としては、筆談ボードの用意や要約筆記ボランティアによるサポート体制が整えられており、質問・相談の際にも安心です。これらのバリアフリー設備とサービスにより、鳩山町立図書館は赤ちゃん連れの家族から高齢者・障がい者の方まで、あらゆる世代が利用しやすい環境となっています。
蔵書コレクションの規模と特色
小規模な町の図書館ながら、鳩山町立図書館の蔵書数は非常に充実しています。令和5年度に埼玉県公共図書館等調査で報告された蔵書冊数は約29万冊にも上り、人口1人あたりに換算すると9.56冊と県平均を上回る水準です。これは町規模から見ても豊富な資料量であり、利用者は多彩な本との出会いを期待できます。蔵書の内訳も幅広く、一般書・実用書から児童書、ヤングアダルト向け資料までバランスよく揃っています。
また郷土資料や行政資料の収集にも力を入れており、鳩山町の歴史に関する一次資料(町史・議会資料など)を体系的に所蔵しています。これらは地域の記憶を伝える貴重な資料として活用されており、令和4年(2022年)にはデジタルアーカイブを開始して一部資料を電子公開しています。
児童コーナーも充実しており、絵本は約1万5千冊、児童書(読み物)は約1万冊を備えています。学校の読書感想文課題図書や推薦図書の特集も行われており、子どもの読書活動を力強く支援しています。雑誌や新聞も最新号が1階の閲覧コーナーに配架されているほか、過去の新聞縮刷版やバックナンバーの雑誌も一定期間保存して利用できます。さらに、郷土ゆかりの作家の著作や地域の統計・行政資料コーナーも設置されており、地域情報の発信基地としての役割も果たしています。
利用方法と各種サービス
鳩山町立図書館を利用するには利用者カード(図書館カード)の作成が必要ですが、カードは鳩山町民に限らず町外在住者にも広く発行されています。鳩山町に通勤・通学している方や近隣市町村の住民も登録可能なので、利用希望者は住所確認できる身分証を持参しカウンターで手続きを行ってください。公式サイトの電子申請サービスから事前に新規利用登録を済ませ、来館時にカードを受け取ることもできます。
貸出条件は、図書・雑誌が1人につき10冊まで2週間、視聴覚資料(CD・DVD等)は2点まで1週間となっています。貸出期間の延長(更新)は1回のみ可能で、他に予約者がいない資料に限り期限を延ばすことができます。返却はカウンターのほか、閉館時には図書館入口横に設置されたブックポスト(返却ポスト)に本を投函することができます。また平日日中であれば町役場庁舎内にも返却ポストがあり、図書館に立ち寄れない場合でも本の返却が可能です。なお、視聴覚資料(CD・DVD)や紙芝居、大型絵本などは破損防止のためブックポスト返却が禁止されていますので、開館時間内に直接カウンターへお持ちください。
地域との関わり:イベント・活動
鳩山町立図書館は単に本を貸し出す施設ではなく、地域に根ざした交流と学びの場として様々なイベントや活動を行っています。定例イベントとしては、毎週水曜日の午後3時30分から幼児・児童向けの「おはなし会」(ストーリーテリング)が開催されており、絵本の読み聞かせや手遊びなどで子どもたちに読書の楽しさを伝えています。また毎月第1金曜日には乳幼児とその保護者を対象とした「うさぎちゃんの部屋」というイベントが行われ、親子で参加できる歌遊びや絵本紹介などが好評です。その他にも、図書館に一晩ぬいぐるみを預けて物語の世界を体験する「ぬいぐるみお泊まり会」や、読書手帳のリニューアル記念イベントなど、ユニークな企画も開催されてきました。
まとめ:鳩山町立図書館の魅力
埼玉県鳩山町の鳩山町立図書館は、地域密着型の公共図書館として豊富な資料と充実した設備・サービスを誇る魅力的な施設です。蔵書は約29万冊にも及び最新刊から郷土資料まで網羅され、AVコーナーや電子図書館サービスなど現代的なコンテンツも備えています。無料Wi-Fiや閲覧席、自習室の開放によって学生から社会人まで快適に利用できる環境が整い、コピー機や除菌機といった設備も利用者目線で充実しています。バリアフリー面でもエレベーターや段差解消、ユニバーサルデザインの設備を備え、子育て世代から高齢者・障がい者まであらゆる世代に配慮が行き届いています。さらに、宅配貸出サービスや電子書籍貸出など図書館の枠を超えたサービス展開によって、自宅にいながら本に親しむことも可能です。定例のおはなし会や映画会をはじめ、多彩なイベントを通じて住民同士の交流や生涯学習を促進し、「町民の学びと交流を支える知的拠点」としての役割を果たしています。
今後も鳩山町立図書館は、地域のニーズに応えながら進化し続けることでしょう。最新ICT環境の導入や防災対策の強化など常にアップデートを重ね、「HAPPY TOWNはとやま」の知的中核施設としてますますの発展が期待されています。まだ訪れたことがない方も、この機会にぜひ鳩山町立図書館に足を運び、その充実した設備とサービスを体感してみてください。読書や情報収集を通じて、新たな発見や地域とのつながりが生まれることでしょう。