小川知也氏（鳩山町長）のプロフィールと鳩山町との関係

経歴

幼少期から大学まで

小川知也氏は1996年4月14日生まれ（2025年現在29歳）。埼玉県比企郡鳩山町出身であり、鳩山幼稚園、鳩山町立亀井小学校（少年野球鳩山ヤンキース主将）、鳩山中学校（生徒会副会長・野球部副主将）を卒業。幼少期から地域との深い関わりを持ち、町内の各種行事やボランティア活動にも積極的に参加してきた人物である。

高校は早稲田大学本庄高等学院に進学。卒業後は早稲田大学スポーツ科学部スポーツ科学科へ進み、学業と並行して男子ラクロス部に所属。全国大会優勝経験を持ち、チームリーダーとしても評価を得た。こうした経験は後の町政運営において「チームで挑む」姿勢に活かされている。

社会人としての経験

2019年4月、大学卒業と同時に株式会社オリエンタルランドに入社。東京ディズニーリゾートにて経理部やフード開発販売部に勤務し、運営企画や経営分析に携わるなど、民間企業での経験を積んだ。組織内の調整力や課題解決の手法を身につけ、実務における即応力を磨いた。

2023年5月から2024年2月までは、衆議院議員小森卓郎氏の秘書として国政の現場を経験。地方から国政への橋渡し役として議員活動を支えながら、自身の政治的視野を広げていった。特に地方財政、教育、人口減少などの課題に向き合う中で「自分のふるさとに貢献したい」という思いが強まり、町長選への出馬を決意した。

鳩山町との関係

小川氏は生まれも育ちも鳩山町であり、地域社会とのつながりを常に大切にしてきた。町内のスポーツ賞優秀選手賞を2回受賞するなど、若い頃から地域の模範的存在であった。町内の夏祭りや環境美化活動にも自発的に参加し、地域社会への貢献意識は一貫して高い。

また、鳩山町が直面している高齢化や人口減少といった課題を、外からではなく“内側”から見てきた世代として、町の将来像を現実的に捉えることができる立場にある。地域と共に育ち、町民の声を身近に聞いてきた経験が、町政の現場で大きな強みとなっている。

町長選挙の経緯

2024年7月2日に告示、7月7日に投開票された鳩山町長選挙に新人として出馬。現職を含む4名の候補者の中で最多得票となる3,136票を獲得し、28歳2か月で初当選。全国の町村長の中でも最年少として注目され、その若さと行動力が町民から高く評価された。

選挙戦では「突破力」という言葉をキーワードに掲げ、財政再建・子育て支援・移住促進などを柱に据えた。特に介護保険料の負担軽減や、教育環境の整備、地域コミュニティの再構築といった生活に密着した課題を現実的に掘り下げ、多くの若年層・子育て世代からの支持を得た。

町政の重点施策・主な取り組み

少子高齢化対策・子育て支援

町としての最重要課題に位置づけるのが、少子高齢化対策である。介護保険料負担の見直し、保育所の定員拡充、放課後児童クラブの支援拡充、さらには住宅取得支援など、子育て世帯が鳩山町で安心して暮らせる環境づくりに尽力している。

教育・民間連携による探究型保育

教育分野では、株式会社エデュリーと連携し、探究型保育や町内資源を活用した実践型教育の導入を進行中。従来の一斉授業ではなく、子どもの個性を尊重する学びの環境を整えることで、町の教育水準向上を目指している。

地域活性化・経済振興

地域未来投資促進法を活用し、2024年度には5社との包括連携協定を締結。役場内に「秘書企画室」を新設し、町長自らが発案・企画したプロジェクトを推進する体制を構築。また、農業後継者支援や地元産品のブランド化など、地域産業を活かす施策にも注力。

防災・交通・インフラ整備

自然災害への備えとして地域防災力の強化を図り、防災訓練やハザードマップの見直しを進行中。また、町民の意見を反映し、デマンドタクシー「はとタク」の導入時期を半年前倒しし、医療機関や学校、商業施設へのアクセス向上を実現した。

財政基盤と行政改革

歳入増加を目指し、ふるさと納税の返礼品充実とターゲット施策を展開。さらに、町職員の採用年齢上限を35歳まで引き上げ、試験のオンライン化を進めるなど、人材獲得に向けた柔軟な制度改革を導入。職場環境にも配慮し、庁舎内にキッズスペースを整備するなど、職員満足度の向上にも力を注いでいる。

理念・発言・町民との関わり

小川町長は「対話」を重視し、就任1か月以内に全職員約120人との個別面談を実施。「話せる職場、変えられる町」を目指し、政策の現場レベルでの課題や提案を吸い上げる構造を形成した。また、町民からの提案や声も行政に反映させるため、SNSや町ホームページで積極的な情報発信を続けている。

「笑顔であいさつし、感謝し、必要であれば謝る。その基本を守れる町役場にしたい」と語り、理念として「対話・共創・透明性」を掲げている。若者の意見にも耳を傾け、「夢の国から町政へ」というキャッチコピーのもと、親しみやすく誠実な行政運営を進めている。

今後の展望・ビジョン

「日本一幸せな町・鳩山」というビジョンを掲げ、健康長寿や地域資源を活かしたまちづくりを展開予定。人口減少や高齢化、財政難といった難題に対しては、住民との継続的な対話と参加型行政で立ち向かうと明言しており、町全体を巻き込んだ構造改革と新たな価値創出を目指している。

参考資料

鳩山町公式サイト「町長プロフィール」「町長あいさつ」、町広報、議会だより、埼玉新聞、選挙ドットコム、全国町村会資料など。